ログハウスの耐火性

ログハウスの耐火性

以前は別荘として認識されていたログハウスですが、今では普通に暮らす住宅としてログハウスを選ぶ人もいるのです。木に火がつきやすいことは確かですが、ログハウスに使われるログ材は断面が大きく、火がついて燃え始めるとすぐに表面が炭化して酸素の供給を断ってしまいます。マイホームは人生で一番大きな買い物とも言われます。その一生に一度のマイホームを、ログハウスにしようと考えている人が増えてきていますので、その構造材から考えても耐火性は気になるところです。

 

特にマシンカットのように精度の高い加工を施したログ材を使えば耐火性はかなり高くなりますし、またログ材の隙間にシール材をはさむなどして気密性を高めることでさらにログハウスの耐火性は向上します。意外にも、ログ材は火に強い素材だったのですね。耐震性、強度に優れ、意外ですが耐火性にも優れているのです。

 

ほとんどが木でできているのだから燃えやすいだろう、というのが一般的なイメージかもしれません。ロハス思考や健康志向の広まりも影響しているのかもしれませんね。

 

ハウスメーカーからも地震に強い家、ロハス住宅、健康住宅などニーズに合わせていろいろな特色を活かした家が発売されています。そのため、後になって失敗したと後悔しないためにも建築前にあらゆる可能性を考えて、もっとも納得のいく住居を建てようと誰もが悩み決断します。ログハウスは100年以上ととても長持ちすると言われます。

 

ログハウスの調湿性

ログハウスの特徴としてよく挙げられるのが、湿度を調整する機能です。生きている木に囲まれて生活することはある意味、自然とともに暮らしているとも捉えられます。梅雨のじめじめした季節でも、ログハウスの中はカラッとしていると言う人もいますが、地域によってそこまでサラリとした梅雨を過ごせるわけではないようです。

 

ただログハウスでは壁全体を木が構成しているため、一般住宅に比べるとさらっと感は強いでしょう。ログハウスでの暮らしはロハス的な暮らしと言えるでしょう。木の細胞が、空気中の水分に対応して湿度が高いときには湿気を吸収し、乾燥時には湿気を放出するのです。このように木が建物の内部の湿度を調整してくれる性質というのは昔から知られていることで、正倉院のように宝物を保管するのにふさわしい建物としてログハウスが選ばれてきました。

 

ロハスという言葉は最近になって日本に入ってきた言葉ですが、ずっと昔から日本にあった習慣や知恵こそがロハスと呼ぶべきものなのかもしれませんね。まさに木の呼吸と呼ぶべき性質です。今のように除湿機や乾燥機なんてない時代でも、自然の性質をよく観察することで大切なものを守ってきたのですね。

 

ログ材は呼吸をしているのです。そういえば社会の授業で、校倉造りの正倉院の壁が雨の時には膨張して内部を湿気から守り、乾燥時には壁の木材が縮んで内部の通気性を良くする、ということを習ったような記憶があります。ログハウスは生きています。