ログハウス

ハンドカットログハウスについて

ハンドカットログハウスは、すべて手作業で行なわれるため、ビルダーの技量によって仕上がりに差が出ることもあります。また丸太に動植物をモチーフにしたカービングと呼ばれる彫刻を施すことも可能で、オリジナル性があるのもハンドカットの魅力となっています。ただし一般住居としては、ハンドカットログハウスはワイルド過ぎてちょっと馴染みにくいかもしれませんね。迫力あるその姿に憧れのような気持ちを抱く人もいるとは思いますが。

 

またハンドカットログハウスは、機械製材を行なうマシンカットに比べてコストが高くなり時間も長く要します。手作業で時間をかけて建てるログハウスでの暮らしは、まさにロハスな暮らしと言えるでしょう。丸太の端をデザインカットし、間仕切りの壁をアーチ状にカットすることもできます。大自然の中に悠々とたたずむログハウス。

 

丸太の加工は、原木の乾燥から皮むき、丸太の重なる部分の加工までをログヤードと呼ばれる加工場で行います。ロハスというライフスタイルが広まる現在、住居にも上手に自然を取り入れたいと考える人が増えています。ワイルドでダイナミックな外観のログハウスは、木のぬくもりを感じられる重厚な魅力にあふれています。ひとつ注意したいのは、ログがダイナミックであるがゆえにトイレなどの狭い空間になると圧迫感を与えてしまうことも否めません。

 

ハンドカットログハウスは、ログビルダーと呼ばれるログハウス建築の職人が手作業で丸太を加工し、その荒削りな丸太を積み上げて力強さをダイレクトに感じられるログハウスとなります。ログビルダーはチェーンソーなどを使い、丸太を1本1本ていねいに加工します。そんな迫力のあるログハウスは、大体がハンドカットログハウスと呼ばれるタイプのものです。

マシンカットログハウス

マシンカットログハウスでは機械で均一に製材された丸太を積み上げてすっきりと洗練された外観に仕上がるのが特徴です。ログ材のサイズが安定し、さらに大量生産できるため、価格面でもハンドカットに比べて割安になるのは魅力のひとつです。また材料の加工精度が高いため、後々のメンテナンスが比較的簡単にできるようです。

 

マシンカットでは、コンピューター管理された工場で乾燥や製材、成形から加工まですべて機械で行なわれます。中でも多く建てられる角ログでは、家の内部もスマートな仕上がりとなり、狭い空間でも圧迫感はありません。ただ、マシンカットログハウスは内部、外観ともにすっきりした仕上がりになることから「ログハウスの持ち味が感じられない」と物足りなく思う人の話も聞きます。

 

ロハスなライフスタイルの概念が広まっている影響もあるのでしょうか。建築基準法による規制が緩和され、今では別荘としてでなく一般住居として街の中にもログハウスを見ることが多くなりました。確かに木の家での暮らしは自然と人間との調和が感じられ、ロハス的と言えばそうですね。

 

住宅用として建てられているログハウスの多くはマシンカットログハウスです。丸太の断面の形は角ログ、丸ログ、D型ログ、タイコ型ログなどがあり、好みによって印象の違うログハウスを建てることができます。ダイナミックでワイルドな雰囲気が欲しいのか、あるいはスマートで落ち着いた雰囲気が欲しいのか、それは理想とするライフスタイルによって好みが分かれるところでしょう。

ログハウスとログハウス調の家の違い

ログハウス調の家というのは、現在暮らしている家をリフォームする際に、以前からの夢であったログハウスの雰囲気を味わいたくて、あるいはロハスな生活に憧れてログハウス調にすることがあるようです。ログハウスと言っても、丸太の存在感を活かしたハンドカットタイプから、一般住居として住宅地にも溶け込めるような角材を使った洗練されたタイプまでいろいろあります。正確な材質やメンテナンス法なども、ハウスメーカーから詳しく説明してもらうようにしてください。しかし、ログハウスとログハウス調の家では、その構法や完成後のメンテナンス法、頻度などもまったく異なってきます。

 

ログハウスに暮らしている人は、塗装作業をも楽しんで行なう場合が多いためそう苦にならないようですが、3〜4年に1回塗料を塗っているという話をよく聞きます。塗料にもいろいろありますから、家族のアレルギーなどにも配慮して選ぶ必要があります。雨風が強い地域や紫外線をがんがんに浴びる地域でログをよい状態で維持していくには、毎年塗った方がよいでしょう。

 

また、普通の住宅の外装や内装に木目の板を張ってログハウス調にした住宅もあります。家の大きさにもよりますが、塗装に関してのメンテナンスには年に数万円と聞きます。また、ログハウス調では外装に張られている板が無垢なのか合板なのかでも異なってきます。

 

ただ、外装に木の面が出ていることは共通ですので、やはりきれいな外観を維持していくには定期的に塗料を塗っていく必要があるでしょう。ロハス思考がアメリカやヨーロッパから日本にやってきた影響も少なからずあるかもしれませんが、以前からログハウスに住むのが夢で、ログハウスメーカーがたくさん出来たり法律上の規制緩和などから夢を実現しやすくなったことも背景としてあると思います。今、別荘ではなく普段の生活をする住居としてログハウスを建てる人が増えてきています。