ログハウスでロハス生活

ログハウスは呼吸している

ログハウスに使われている木材は、伐採後も完全に死んでしまうことはないのです。またログ材の腐朽予防には、壁の再塗装も定期的に行なっていく必要があります。生きた木を使った住居での暮らしゆえに、それを維持していくためにやらなければならないことは意外と多いのです。

 

伐採され乾燥処理後、ログハウスとして建てられてからも、時間が経つにつれて乾燥し収縮するのでセトリングが起こったり割れてヒビが入ったりします。ログ材にヒビが入って大きな隙間ができてしまったらコーキングも施さなければなりません。隙間が小さく、水の浸入の心配がなければ、そのままでもよい場合もあります。

 

建築後4〜5年でこのセトリングは落ち着いてくると言われていますが、それまでの間はセトリングの進行に合わせて通しボルトを締め直しておくことが必要になります。ログハウスは生きている建物だ、と言われることがあります。自然の中で自然を壊すことなく自然と共に暮らしていく、そんなロハスな生活をログハウスで実現させている人がいます。

 

ログ材の乾燥、収縮、ヒビや腐朽などの変化は、木材の経年変化とも呼ばれ、ログハウスでの暮らしにはこれらを避けて通ることはできません。セトリングとは、ログ材の収縮と自身の重さにより壁の高さが徐々に低くなる現象です。しかし自然とともに生きていく、そんなロハスな視点で見ると、ログハウスのメンテナンスも楽しみながら行なえるかもしれませんね。

 

ログハウスを自宅に

マシンカットの角材を使ったログハウスやポスト&ビーム構法のログハウスは、住宅地へも溶け込みやすいようです。木の香りと温もりに包まれて、心地よい安らぎを与えてくれるログハウス、そんな家に暮らしたいと考えるのも当然と言えば当然の流れかもしれません。セカンドハウスなら多少の不便さには目をつぶって開放的な空間を演出したりできるのですが、自宅の場合は暮らしやすさを考えなければいけません。

 

特に最近ではロハスという言葉が広まり、人にもやさしく環境にもやさしく、そんな生活を毎日続けていくことの大切さが認識されるようになりました。家族の状況や収納スペースなどもプランニングには重要なポイントです。ところで自宅としてログハウスを建てる際には、セカンドハウスの場合とプランがまったく異なってきます。

 

実用的かつログハウスの良さを失わないように、デザイン的にも飽きのこないものを作りたいものですね。とは言え、住宅地に建てる場合は近隣との調和も考えて、あまり個性を主張しすぎないよう配慮しましょう。ログハウスでの生活はロハス思考と重なる部分があるように感じます。

 

ログの魅力を発揮しつつ周囲との調和も大切なポイントであることを忘れないでください。以前は別荘としてのセカンドハウス、ペンション、レストランなどの店舗として建てられることの多かったログハウスですが、最近は生活の場である自宅としてログハウスを選ぶ人が増えています。快適な暮らしはそこに住む家族だけでなく、地域とのつながりの中から生まれてくるものです。